2012年度 入試の傾向と対策
※傾向と対策は河合塾で作成したものです。
学部 一般入試 [日本史]
前期は記述2問、マーク1問
文化史重視も変わらず
M方式は全問マーク式で、一般前期入試は大問3題で、[Ⅰ][Ⅱ]は記述式(34問)、[Ⅲ]はマーク式(16問)で定着しています。ただしそれぞれの問題形式はばらばらで記述式の中にも選択問題が含まれたりします。各設問の難易度は落差があり、一見すると難度が高いように見えますが、基本的問題も多く、教科書中心の勉強で十分7~8割は解ける問題です。記述式では空欄補充などによる歴史用語を問う問題が中心で、漢字で書ける正確な知識が要求されています。また、マーク式では正誤問題も多く、単なる単語の暗記ではなく、内容を正確に理解しておくことが必要でしょう。また今年も図版や未見を含めた史料を利用した問題が多く出題されました。ある程度史料読解力が必要となります。また、出題傾向としては、時代は近現代、分野は文化史の出題例が多く、今年度も全ての日程で出題されています。中にはやや細かい知識を問うものもあり、ある程度対策を立てておくことが必要でしょう。
近現代史・文化史対策は必須
史料にも慣れる必要あり
全日程を通じてみると全時代・全分野からの出題がみられるので、満遍なく学習しておく必要があります。基本的には教科書中心のオーソドックスな勉強で良いでしょう。中でも多く出題されるのが生活・文化分野で、しばしば図版も利用されますから、教科書や市販の図版資料集などで確認しておくと出題されたときに自信を持って対応できます。また、正誤判定の形で出題されることも多いので、単語の暗記ではなく、内容を理解しておく必要があります。教科書の記述や用語集などを利用して学習していくと良いでしょう。もう一つ比較的に出題例が多いのが社会経済史です。特に各時代の民衆の動向などは把握しておきましょう。時代では全日程で近現代からの出題が見られます。戦後史も大問一問分まるまる出題される場合もあります。最後まで手を抜かず学習しておくことが必要でしょう。形式では史料問題も頻出史料・未見史料ともに出題されます。教科書に載っている頻出史料は一度は目を通しておくこと。未見史料問題は史料内容の把握が勝負になりますので、過去問や他大学の類似問題などに当たることによって、史料読解の訓練を積んでおきましょう。記述問題では歴史用語ではなく、一般名詞や抽象名詞を空欄補充させる問題も散見します。意外に受験生の中にはこうした問題が苦手な人も多いようです。また、マーク・記号問題では正誤問題が多く出題されます。こうした問題に対応するためには、教科書の太字の用語を丸暗記するのではなく、教科書の記述全体をよく読み込んで内容を理解しておく必要があります。やや難度の高い用語も出題されますが、基本的な知識で十分合格点はとれます。正誤問題の出題量も多く、用語の量を増やすよりは頻出用語の内容を深く理解するという、「量より質」の学習に重点を置くことが合格への早道となるでしょう。
学部 一般入試 [世界史]
M方式はマーク式、前期はマーク式・記述式混合
テーマ史・近世以降の歴史に重点
出題形式は、昨年と同様にM方式は大問3題で、全問マーク式です。前期は大問4題で、[Ⅰ]がマーク式、[Ⅱ]~[Ⅳ]が記述式です。記述式の中には選択問題や短文論述問題も含まれていました。また、史料や地図を扱った設問が、昨年同様に出題されていました。小問数は、M方式・前期とも、昨年度より若干増加しました。難易度に関しては、M方式・前期とも、前年度より「やや易」となっており、教科書 中心の学習で十分に合格点がとれる問題です。ただ、その一方で史料を読みこなす訓練や論述対策をしなかった受験生には「やや難」といえました。出題地域では、例年通り中国史、東南アジア史、アメリカ史、ヨーロッパ史が出題されました。一方で、昨年の内陸アジア史や今年の朝鮮半島史など「周辺地域史」も出題されました。出題時期では、昨年同様に近世以降の歴史に若干の比重をおいた小問が出題されました。出題分野に関しては、政治史を中心に、受験生一般に苦手なテーマ史とされる経済史などが出題されました。このうち、昨年同様に近年の歴史学で注目されている「世界の一体化」や、科学技術史や綿布の歴史といった「モノの歴史」といった視点から出題されました。なお、昨年度は愛知県の西尾市、今年度は豊橋市といった愛知県の都市を素材にした問題が出題されていました。
政治史を中心に、経済史対策も重要
歴史用語の漢字を正確に
来年度に向けての対策全般としては、一部の設問には「やや難」「難」の問題が出題されてはいますが、全体としては教科書レベルを十分に理解していれば合格点が得られる問題が中心です。なお、[Ⅰ]の文 章選択問題では消去法で解答がえられる小問がかなりの割合で出題されていました。そこで、まず対策の第一歩としては、教科書をベースに歴史地図、史料に加え図版などを活用しながら歴史の流れを念頭においた学習が大切です。ついで、出題形式では、短文論述対策が必要です。日頃から論述問題を自分で問いた上で、先生に添削してもらうことが大切です。出題地域に関しては、例年出題されている中国史、朝鮮半島史、東南アジア史、アメリカ史、ヨーロッパ史を軸に学習することが重要です。出題地域・分野では、全体として近年の歴史学で重視されている「世界の一体化」や「モノの歴史」に関する分野は、来年度も出題が予想されるので学習しておくことが大切です。中国史に関しては、まず政治史をベースに学習することが大切です。その他、今年度では中国制度史、キリスト教史、綿布の歴史といった特定のテーマ史を通史的に扱った問題が出題されており、テーマ史を通史的に学習することが大切です。ついで、西アジア・北アフリカ史ではイスラーム史を軸に整理することが重要です。欧米史では、政治史を軸に、経済対策も学習することが大切です。ついで、ヨーロッパ統合史は、来年度も出題が予想されるので整理しておくことが重要です。なお、中国史を中心とした漢字文化圏で扱われる世界史用語の漢字は、正確に書けるように日頃から練習することが大切です。入試では、誤字による失点が致命的になる場合があります。さらに、入試直前には、愛知大学の過去問にできるだけあたることが重要です。その際に大切なのは、文章選択の正誤判定問題では、何が正しくて、何が誤っているのかという訓練が必要です。また、記述式では、漢字の誤字に注意しながら、問題演習に取り組むことが大切です。